池上彰『ニュースの「大争点」:世の中のアレコレ、そうだったのか!!』(講談社 1999)を読む。
論の分かりやすさに定評のある池上氏であるが、国際政治から経済、福祉まで端的に問題の背景や要因が解説されており、大変読みやすかった。
海外で起こる紛争についても、冷戦崩壊後、イデオロギーの対立から、近親憎悪的な民族紛争、宗教紛争に移り変わっていく過程が丁寧に解説されており、読者である私自身が一端の評論家になったような錯覚を起こしてしまうほどだ。小論文受験を控えている高校生や大学生に是非薦めたい。
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『がんばろう!!決定盤 日本の労働歌ベスト』
本日は5年目を迎えたミラージュの車検のため、三菱にディーラーへ出掛けた。そして台車として新車のコルトプラスを借りた。早速午後ぶらぶらと考え事をしながらドライブをしてきた。最近の車は車内空間を広く取るため、サイドブレーキではなく、フットブレーキが広く採用されている。乗り始めは、普段マニュアル車に乗っているためか、ついついクラッチを踏むつもりでフットブレーキを踏んでしまい大変だったが、パワーも適度にあって乗りやすい。しかし、やはり乗り慣れているミラージュが一番だと納得してしまうのだ。
そしてAmazonのホームページを何気に見ていてつい購入してしまった、『がんばろう!!決定盤 日本の労働歌ベスト』を聴きながら運転をした。
20世紀の工業技術の鋭意を最も象徴するクルマを運転しながら、苛烈な工業化社会への批判を訴えた労働組合の歌を聴くということに違和感を感じながらも、「♪永き搾取に悩みたる無産の民よ決起せよ 今や廿四時間の階級戦は来りたり」と熱唱してしまった。
『科学の考え方・学び方』
池内了『科学の考え方・学び方』(岩波ジュニア新書 1996)を読む。
日本では「科学」といっても「科学技術」という言葉で表されてしまい、「役に立つ」技術のみが想起される。しかし、科学には、徹底した観察、観測と数学や理学を組み合わせた考察によって、自然「現象」を分析し、その中の「物質の運動」を見極め、反証に耐えうる「法則」を導き出す手続きが必要なのである。つまり、元来科学とは複雑な人類と、深遠な自然と、多様な社会を結びつける「哲学」なのである。著者はそうした科学者に課せられた任務と倫理について追究する姿勢を崩さない。
『ネコは何を思って顔を洗うのか』
沼田朗『ネコは何を思って顔を洗うのか』(実業之日本社 1992)を読む。
犬に比べて猫の方は、人に懐かず、芸も覚えないため知能も劣ると巷間言われている。しかし、猫は元々深夜の森林で単独行動で餌を獲る動物であったため、その本能的な習性が抜け切らず、爪を研いだり、壁に寄り添うように歩く生活に繋がっているということだ。
『自分を取り戻すための読書術』
中山庸子『自分を取り戻すための読書術:本と対話する生き方』(講談社+α新書 2002)を読む。
ついタイトルに魅かれて買ってみた。イスに座って背筋を伸ばして集中する読書よりも、食事を作りながら、電車に揺られながら、お風呂に入りながら、自然に生活のなかに入り込む読書のスタイルを紹介する。


