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『コンビニ ファミレス 回転寿司』

中村靖彦『コンビニ ファミレス 回転寿司』(文春新書,1998)を読む。
著者は東北大学文学部を卒業後、NHKで食の取材を重ねてこられ、執筆当時解説委員と女子栄養大学客員教授を務められている。もう30年くらい前の本であるが、タイトルにあるコンビニ食やファミレス、回転寿司だけでなく、食料自給率やフードロス、米余り、冷凍食品技術、遺伝子組み換え、子どもの孤食など、現在にもつながる食をめぐる様々な課題に言及している。「子どもの食卓はその家庭や家族状況を知るための手掛かりになるだけでなく、その時代の食事情をうかがわせる入口」だと著者が述べるように、個別の食事や食生活が、時代を反映する鏡となっていることに気づく。