パンフレット研究:武蔵野大学

1924年に東京築地本願寺の境内に創設された武蔵野女子学院を起源とし、1950年に文学部のみの武蔵野女子大学として発足した歴史ある学校である。浄土真宗系の女子大学ということで印象の薄い学校であったが、約10年ほど前から一気に拡大路線を走り、一大総合大学になりつつある。現在では文学部に加え、薬学部、看護学部、政治経済学部、人間関係学部、環境学部が設置され、2012年には有明キャンパスの開設が予定されている。新設大学のような若さを感じる大学である。
「いつの間にこんな総合大学があったのか」と驚きを禁じ得ない。なんか、むかーし、中学生の頃に『こち亀』で読んだ記憶があるのだが、千葉県と埼玉県の間に発見された新しい「度井仲県」のような印象の大学である。
大きく顔写真入りで、モデルのような愛嬌のある女子学生や、イケメンの男子学生ばかりがパンフレットに紹介されてている。わざわざ宣伝のために特別に入学させたのかと勘ぐりたくなるほどのモデルぶりである。また、おしゃれな吉祥寺、小綺麗なキャンパス、清潔感のある学生に囲まれて、資格取得やインターンシップにまっしぐらな大学像が「これでもかっ」と紹介されている。
この少子化時代にたいそうな拡張路線を歩んで大丈夫なのだろうかと、大学運営の方を心配してしまう。

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