古厩智之『青春ロボコン:「理数系の甲子園」を映画にする』(岩波ジュニア新書 2004)をパラパラと読む。
タイトル通り、2003年に著者が監督を務めた映画『ロボコン』の撮影過程がまとめられている。私も実際に映画館で映画を観ているので手に取ってみた。
しかし、中身はというと、全210ページ中180ページが映画の台本である。監督が家で一人で作り上げる台本という世界観と、実際の現場でキャストやスタッフが総出で作り上げる映像作品との齟齬を監督自身が振り返るという、極めて日記文学テイストあふれる内容である。よくも岩波ジュニア新書編集部がこういった安易な企画を立てたものだ。