日別アーカイブ: 2020年5月17日

「伊、来月にEU国境開放」

本日の東京新聞朝刊に、イタリア政府が観光業と農業に配慮して、国境開放し入国を認める方向で動き出したとの記事が掲載されていた。

まず観光であるが、イタリアというとローマの遺跡や中世の教会、美術館、ヴェネツィアの街並みといった世界遺産の宝庫といったイメージが強い。日本人は特に団体旅行が好きなので、ピサの斜塔やスペイン広場など観光地を駆け足で回っていくのであろう。

しかし、イタリアの夏はイギリスやドイツなどのヨーロッパ北部の地域の人々が、温暖な気候に恵まれた地中海沿岸地域に長期滞在するバカンスの中心地である。

ちなみに世界で最も観光客が多い国別ランキングは以下の通りである。(World Tourism Organization調べ 2019)

    1. フランス(8,900万人)
    2. スペイン(8,300万人)
    3. アメリカ(8,000万人)
    4. 中国(6,300万人)
    5. イタリア(6,200万人)
    6. トルコ(4,600万人)
    7. メキシコ(4,100万人)
    8. ドイツ(3,900万人)
    9. タイ(3,800万人)
    10. イギリス(3,600万人)
    11. 日本(3,100万人)

記事によると、イタリアの観光産業は国内総生産(GDP)の約13%を占めるという。日本は同約5%なので、イタリアの深刻度が窺い知れる。スペインやトルコも同じであるが、国内総生産に占める観光産業の割合が大きい国は、今回のコロナ禍は大きな爪痕を残すであろう。

また、イタリアの農業は同じEU域内のポーランドやルーマニアの季節労働者が担っている。日本の農業も短期の外国人労働者(技能研修生)が増えている。特に人手が不足している20代、30代に絞ると、約7%と14人に1人が外国人となっている。特にベトナム出身の労働者が増えているという点は、授業の中でも確認していきたい。

〈地中海式農業〉
地中海沿岸地域に代表される、夏の果樹栽培、冬の小麦栽培とヤギ・羊などの家畜の飼育を組み合わせた農業を地中海式農業という。夏には、乾燥と高温に耐えられるオリーブやレモンなどの柑橘類、ぶどう、コルクがしなどの樹木作物の栽培が集約的に行われる。また、冬には雨を利用して、平地を中心に小麦栽培が行われる。現在ではアメリカ合衆国南西部やチリでも地中海性気候を生かしてこのような農業が行われる。

『物理超入門』

山田弘『物理超入門』(日本実業出版社 2001)をさらっと読む。
授業の予習になるところだけ、まとめておきたい。

①コリオリの力

比熱

③フェーン現象