日別アーカイブ: 2020年5月11日

「コスタリカ 感染抑止成功」

本日の東京新聞朝刊に、中米コスタリカが新型コロナウイルスの感染拡大に成功を収めているとの記事が掲載されていた。
コスタリカと言われても、パッと国のイメージは出てこないであろう。統計データによると、熱帯地方に位置し、人口は505万人、1人当たりのGNIは11,120ドルである。メキシコとブラジルの1人当たりのGNIが同じ8,610ドルなので、コスタリカの生活は落ち着いていると見ることができる。

記事にもある通り、コスタリカは1949年の施行の憲法で軍隊を廃止したことで知られる。統計によると、準軍隊に9,600人が所属するしているが、恐らくは一般の警察では手に負えない事態に対処する機動隊のような組織なのであろう。

記事の最後にある、コスタリカ大学の元医学部庁の話は、日本人の耳に痛い。

われわれの最良のワクチンは、規律正しく教育のある国民と強固な保険制度だ。軍に投資せず、保険や年金、教育に多くを費やしてきたことが非常に重要だった。

日本の軍事費は高く、世界で9位か10位くらいに位置する。軍事費が増えれば増えるほど、対外的な緊張が高まり、ますます軍事費増加してしまうスパイラルに陥っている。

『たりないピース』

宮崎あおい&宮崎将『たりないピース:The Search For Earth’s Missing Peace』をパラパラと眺める。
「2025プロジェクト」という世界の貧困などに取り組むNPOやNGOなどを支援するプロジェクトの宣伝本的な意味合いの紀行写真集である。女優の宮崎あおいさんが兄と一緒に、インドの貧困地区を回り、カースト制度やフェアトレード、障害を負った子どもの境遇について素直に感じたことを綴っている。

企画の母体である「2025プロジェクト」について、ネットで調べてみたが、すでに解散したようで、ほとんど情報は残っていなかった。窺い知るところ、文科省の予算を電通が上手く使ったようで、芸能事務所などとタイアップして、日本の若者と世界の貧困問題を結びつけるイベントとして程よくまとめたようだ。

果たして税金を投入してどれほどの効果が上がったのだろうか。啓蒙という数値化できないものなので、その是非の判断は難しい。しかし、宮崎あおいさんの純真爛漫な笑顔と対照的に、胡散臭い大人の都合が垣間見える内容であった。