本日の東京新聞朝刊に、小泉進次郎環境相が日本企業のベトナムでの石炭火力発電所建設に疑義を呈したとの記事が掲載されていた。石炭火力発電は原油や天然ガスに比べて二酸化炭素の排出量が多い。小泉大臣の発言は、先月開催された第25回気候変動枠組条約締約国会議(COP25)における二酸化炭素排出削減を踏まえたものだと思われる。
日本政府は原子力発電に批判が集まるか中で、経済成長が著しい発展途上国向けに石炭火力発電の輸出に力を注いでいる。J-POWERのホームページを見ると、SOx(硫黄酸化物)やNOx(窒素酸化物)、ばいじん(すすや燃えカス)などの大気汚染物質の除去技術を声高にアピールしている。しかし、どんなに効率良い燃焼技術を開発したところで、化学式を思い出すまでもなく、石炭火力発電に伴う二酸化炭素の排出量は一切変わらない。
巷間論じられているように、私は、安全性の観点から原子力発電はすぐに止めるべきだと考える。また、石炭火力発電は環境の観点から可能な限り廃止するべきである。石炭や原油に比べ二酸化炭素の排出が少ない天然ガス(LNG)にシフトを置きながら、再生可能エネルギーの可能性を追求するべきである。
地理Aの3学期の授業は、環境、防災、エネルギーという3つのテーマを扱いました。といっても話は全て関連しており、まとめとしてリチウムイオン電池を根幹に据えたスマートシティ、コンパクトシティのあり方を伝えるという組み立てをしました。本日で授業が終了しましたが、時間の都合で言葉足らずで終わってしまったのが残念です。また、来年度の授業の反省につなげていきます。