月別アーカイブ: 2015年3月

『モンゴルを行く』

鈴木喬『モンゴルを行く』(東洋出版 1999)を読む。
JICAの国際協力専門員として、モンゴルのダルハンにある国営製鉄所でコンサルタント業務に携わった著者の2年間にわたるモンゴル滞在記である。
還暦を過ぎた「おじさん」の生活の視点を通して、近くて遠い国モンゴルの食事や風習、自然について語られる。
停電や電話の不通が日常的に発生し、行政の整備が遅れ、交通網の不備が指摘されるなど、1992年に民主化され、重工業に力を入れ始めた1990年代後半のモンゴルの変化ぶりが垣間見える。
首都のウランバートル辺りは大きく事情も変わっているであろうが、田舎の方は現在でも半遊牧半定住の生活を送っているのかもしれない。

ポリープ切除

Muben-bag_0909

本日、市内にある病院で大腸の内視鏡検査を受診した。
昨年9月の人間ドッグで便潜血が認められ「要検査」という結果だったが、忙しさにかまけてしばらく放っておいたままだった。
午前中は便が透明になるまで、スポーツドリンク風味の下剤を15分おきに200cc飲むという「拷問」の時間であった。幸い、1リットルくらい飲んだ段階で看護士からOKを貰い「釈放」された。
午後から肛門に内視鏡を差し込んでの診察であった。肛門の奥に何か物が入るという経験も初めてだし、お腹が張って体の中がもぞもぞ動くような不快感は、今思い返すだけでも吐き気が催されてくる。
奥まで内視鏡が入ったところで、医者から41歳という年齢には珍しく1.5cmから2cmほどのポリープがあるという指摘があった。早速電気メスで切除することになった。メスの痛みは全くなかったが、洒落でなく今まで他人事であった癌という言葉に「ガーン」とショックを受けた。切除したホルマリン漬けのポリープを見せてもらったが、キノコ状の赤キャベツのような結構な大きさのものであった。幸い見つかった時期が良かったので、大きな心配は不要ということだったが、もう少し放っておいたら一大事であった。

小出裕章・京大助教 定年インタビュー

本日の東京新聞朝刊「こちら特報部」に、今月末で定年退職する京都大学原子炉実験所の小出裕章助教のインタビュー記事が載っていた。
小出氏は「人間には、未知の領域を知りたいという抑え難い欲求がある。研究者は国家や権力から独立し、真理探究に専念すべきだ」と述べた上で、自身が辿り着いた真理については「原子力は危険で破壊的であり、犠牲を押しつける差別の問題である」とする。さらに、「突き詰めれば原子力は軍事の問題。日本という国家は原子力を進め、核保有につなげたい。そのため、原子力研究は国家の思惑に左右される。研究者はこの状況を自覚して行動すべきだが、出世したい、給料を上げたいと考え、国家に抱え込まれていった」と述べる。

原子力は「差別の問題」であるという見解を、小出氏あちこちで話されているが、この問題の根は深いと考える。日本で一番根深い人権問題といっても過言ではない。環境問題や、格差の問題だけでなく、同和問題や労働問題まで含む「人権差別の総合商社」といっても言い過ぎではないだろう。
斯くなる上は、原発の息の根を止めるために広範囲な勢力の結集が大前提となるであろう。

同じく、東京新聞の朝刊1面には、原発や環太平洋連携協定(TPP)、労働法制など11の政治的テーマに関して普段は別々に活動している団体が共同で企画した「安倍政権NO!☆0322大行動」の模様が写真付きで紹介されていた。東京都千代田区の日比谷公園を出発した参加者1万4千人が国会を取り囲み、「戦争反対」「安保法制は認めない」と叫んだ。

とんちんかんな安倍政権はそのうち、プルトニウムをたんまりと溜め込み、「積極的平和外交」と喧伝してプルトニウムを海外へ転売していく時代錯誤なことをやりかねない。さてこの間違った方向性をどう止めていくか。自分は何をすれば良いのか。今の自分は何ができるのか。
とりあえず、リンクだけ張っておきます。

0322banner
Link: 安倍政権NO!☆0322大行動実行委員会
フライヤーのお取り寄せ

★チラシをダウンロードできます。配布のご協力を宜しくお願いします。

0322frontA
0322frontA

0322back
0322back-1

田舎道を散歩

2015-03-22 13.55.23

子ども二人と田舎道を少しだけ散歩した。
歩き始めてすぐに下の子が転んでしまい、帰ろうと愚図ったので、ほんの10分ほどしか歩かなかった。
しかし、春の陽気に誘(いざな)われて田んぼ道を歩くのは、疲れが解(ほぐ)れ、気分的に良い。

白ポスト

2015-03-22 14.25.19

宇都宮線間々田駅の構内にある白ポスト。
東京や神奈川ではもう見かけなくなった「有害図書」回収ボックスである。
ネットで調べたところ、全国的にも激減しているそうだ。
今やこの手の「有害」情報はネット上でいくらでも流通しており、わざわざ書籍で購入する人も数少ないであろう。
昭和の遺物のようなこの白ポストも10年以内には無くなってしまうのであろう。