斎藤茂太監修『よくわかる!「男の子」の育て方講座』(PHP研究所 1998)を読む。
監修担当の斎藤茂太氏は歌人・斎藤茂吉の長男で、明治大学文学部卒業後、慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程にて医学博士号を取得した人物である。
私の手元にあるのは2011年発行の本なのだが、すでに79刷を数えておりベストセラーとなっている。
主にお母さん向けに書かれており、お母さんからすれば訳のわからない存在である男の子の”生態”を、乳児期(ちょっとデリケートな時代)、幼児期(わんぱく? 弱虫? の時代)、小学校低学年(ちびっこギャングの時代)、小学校高学年(オトナのまねっこの時代)、中学生(半分オトコの時代)の5つの時期に分けて丁寧に説明している。
「ああしろ」「こうしろ」といった医者にありがちな上から目線でのアドバイスではなく、読んでいるお母さんが安心できるように、「本能のままにかわいがればいい」「ほめることが大切です」「ギャングエイジは面白がって」「親は、あくまで悠然と」「長い目で子どもを見守ろう」といったにように、自然体で、ゆったりと構えていることが一番大事だと述べる。
微に入り際に穿つような育児情報が溢れている現代だからこそ、ほっとすることのできる育児書であった。
『よくわかる!「男の子」の育て方講座』
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