日別アーカイブ: 2015年3月30日

『新アリゲーター 新種襲来』

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テレビ東京の午後の映画の時間に放映されていた、グリフ・ファースト監督『新アリゲーター 新種襲来(RAGIN CAJUN REDNECK GATORS)』(2013 米)を観た。
沼に垂れ流された化学物質で凶暴化した新種のアリゲーターが住民を次々と食い殺していくというパニック・アクション映画である。
たまには安っぽいCGを多用したB級映画でも楽しもうと思って録画しておいたものだ。最初からチープな画作りとこの手の映画にありがちなワンパターンな展開を期待していたので、十分に楽しむことができた。わざわざ危険な沼でキスする恋人や当事者以外はどうでもいい愛憎入り混じった人間関係、音楽が大音量で流れるダンスホール、銃や爆弾も効かないモンスターなど、定番のプロットをしっかりと踏まえた映画であった。

これはこれで面白かったのだが、心の中で、先ほど観た『おおかみこどもの雨と雪』の感動が一気に「中和」されてしまった。

『おおかみこどもの雨と雪』

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地上波で放映された、細田守原作・監督『おおかみこどもの雨と雪』(2012 東宝)を観た。
最近涙腺が弱くなったのか、主人公の花の健気な生き方や愛する子どもたちの自立を見守る親の姿に涙が止まらなかった。
狼の子どもというファンタジーな設定ながら、自己のアイデンティティーを必死に探ろうとする雨と雪や、子育ての責任を一人で背負い新天地で懸命に生活を建てようとする花の姿は極めて現実的であり、現代の日本社会で生活する親子の姿そのものである。
アニメという表現だからこそ、観客一人ひとりが自身の生活実感に即した感動が生まれるのであろうか。