日別アーカイブ: 2009年1月25日

『不動産は値下がりする!:「見極める目」が求められる時代』

江副浩正『不動産は値下がりする!:「見極める目」が求められる時代』(中公新書ラクレ 2007)を読む。
筆者江副氏は、1988年の「リクルート事件」でニュースの話題をさらったリクルート社の創業者である。事件当時は中学生だったので、画面を通した江副氏についてほとんど記憶がないが、本を読む限り非常に聡明な方だったというのが分かる。
不動産の値下がりを為替や金利、土地活用、人口流動、都心再開発、不動産の賃料や物件までも債券化した危険な投資信託など、あらゆる面から分析を加えている。ちょうど07年の夏に刊行されており、ちょうどその頃から始まった米国のサブプライム問題に端を発した金融不況未然に書かれたのであるが、見事に現在の不動産不況の状況を言い当てている。
経済の参考書としても一読に値する。