藤原和博『「よのなか」入門』(三笠書房 2003)を読む。
リクルートのトップセールスマンとしてリクルートの歴史に輝かしい1ページを残した著者が、年棒契約社員「フェロー」として独立し、足立区の中学校で「よのなか」という「情報編集力」を磨く授業を創設し、東京都杉並区立和田中学校の校長に転身するまでの過去半生を振り返りながら、「世の中」を生き抜いていく術と情熱を熱く語る。
「夢」というのは得てして大きいもので手に入れにくいものだ。「パイロット」や「プロ野球選手」といった夢はただ持ち続けているだけでは決して実現しない。とにかく目の前の現実に向かって行動しながら修正していくことが大切なのである。「自分探し」という大義名分に翻弄されて自分を磨くことから逃れては将来を変えていくことはできない。「夢」は一人で作っていくものではなく、人間関係を通じて、向こうからやってくるものである。だからこそ巧みなプレゼンテーション能力と円滑なコミュニケーション能力を磨くことが夢実現の第一歩だと語る。
『「よのなか」入門』
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