伊ヶ崎暁生『大学自治の歴史』(新日本新書 1965)を何年かぶりに読み返す。
戦前の滝川事件や戦後の東大ポポロ事件などを一貫して学生大衆、教員組合の視点から批判を加える。特に戦後、自民党政権は連綿として、池田内閣の所信表明の「国づくりの根元たる人づくり」スローガンに象徴されるように、将来の日本を背負っていく「学生のため、生徒のため」という錦の旗を振って、大学自治の歴史を破壊してきたカラクリは押さえておく必要があるだろう。
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『世界の宗教』
村上重良『世界の宗教:世界史・日本史の理解に』(岩波ジュニア新書 1980)を読む。
世界史や日本史の教科書を読むと、政治の流れを軸にして宗教が語られる。そして得てして時の政権に楯突く宗教団体(清末の太平天国の乱や加賀の一向一揆など)は反乱分子のように描かれがちである。しかし宗教の発展を軸に政治を眺めてみると逆に今度は政治の横暴さが立ち現れてくる。
『グッバイ、レーニン!』
ヴォルフガング・ベッカー監督/脚本『グッバイ、レーニン!』(2003 独)を観に行った。
ベルリンの壁崩壊直前に意識を失った熱心な社会主義運動の指導者であった母と壁崩壊後西ドイツの華やかさに心を奪われつつある息子の二者を中心として物語は展開する。壁が崩壊してしばらく経ってから意識を回復した母を悲しませまいと、東ドイツが健全に成長前進していると思い込ませようとする息子アレックスは、いつしかレーニンの描いた真のそして幻の共産主義国家を巧みに演出していく。疲弊する競争社会、大量消費社会に辟易した西側の市民が雪崩を打って東側に逃げ込んでいくというアレックスが作った偽ニュースには笑った。また混乱する母の眼前を資本主義の象徴であるコカコーラの宣伝と、共産主義の象徴であるレーニン像の残骸が行き交う場面もついにやりとしてしまう。
しかし、共産主義を経験した大人と全く知らずに育ったヨーロッパの若者との間で着実に世代ギャップが生じつつある現実が思い出される。つい先日EU拡大に狂喜乱舞するポーランドやバルト三国の市民の姿をテレビで見たばっかりだが、EUはこうしたアイデンティティの喪失といった問題をトルコや中央アジア諸国の加盟の際にも抱えていかねばならない。
□ 映画『グッバイ、レーニン!』 日本版公式ホームページ □
『スクール・オブ・ロック』
告知
有事法制が作られ、自衛隊が海外に派兵され、「国の安全」「国際貢献」の名の下、日本は「戦争ができる国」へと着実に歩んでいっています。そして何よりいちばん怖いのが、そのことに無関心な人が多いこと、反対の声をあげる人が少ないことです。
戦争をとめるには、「戦争はやむをえない」と考えている人たちや沈黙している人たちとも対話をしていく必要があります。大規模な反戦集会や政府への抗議行動はもちろん必要ですが、まず私たちがやらなければならないのは、無数の対話だと考えています。
私たちは、イラク戦争をきっかけに、毎月1回、春日部の街を歩くことにしました。そして道で出会う人に、「平和について一緒に考えよう」と呼びかけを続けています。商店街の人、親子連れ、学生、露天商…様々な人たちに出会い、対話が生まれます。もちろん、短い時間で私たちの思いが伝わることは少ないし、私たちも相手の思いを理解できているとは言えないでしょう。しかし、こういうことから始めたいと、私たちは考えています。
毎月、第一日曜日。いっしょにぶらぶらと、春日部の街を歩きませんか?
ぴーすうぉーく、誰でも参加できます。
ぴーすうぉーくINかすかべ実行委員会 mailto:peace_kasukabe@hotmail.com
リンク
Action111〜戦争を回避せよ、イラク派兵は認めない http://www.action111.net/
1000000人のキャンドルナイト〜でんきを消して、スローな夜を。 http://www.candle-night.org/jp/


