投稿者「heavysnow」のアーカイブ

『「いい人」なんて、もうやめた』

松原惇子『「いい人」なんて、もうやめた』(すばる舎 2004)を読む。
著者は「クロワッサン症候群」の言葉を生み出した作家である。ざっくりまとめると、他人の評価ばかり気にせず、自分の生き方をしようという啓発本である。女性向けの本なので、いまいち入ってこなかった。

人から好かれたいという気持ちを捨て、自分を見て歩くようになると、かまわれることより、無視されることに喜びを得るようになるから不思議だ。無視されても充実して生きていけるというのは、人から解放されている証拠ではないだろうか。

いつも人を求めていては、外ばかりに気をひかれているので、自分をつくることはできない。
無視されたときこそ、自分らしく生きるチャンスなのだ。だから無視されるって、決して悪いことではないのですよ。
昔なら、わたしのことをよく言っていたという話を聞くとうれしかったが、いまは話題にしないでいいのにと、心の中で思う。人がどう思うかより、自分で自分が納得できる人に、わたしはなりたいと思っているからだ。
何とでも言ってちょうだい。そう思えるようになると、生きるのがラクですよ。不思議なことに、「いい人をやめてそのままの自分で生きていると、いつの間にか、まわりに人が集まってくる。人は、本当は「自分らしい人」にひかれるのでは。

『宇宙のはてで銀河に会いたい』

谷口義明『宇宙のはてで銀河に会いたい』(丸善 1992)を読む。
写真中心の大判のフォトブックである。太陽と同じ大きさか、太陽の4倍程度までの大きさの恒星は、内部の水素爆発が尽きると、やがて超新星爆発を引き起こす。その際に分子雲が誕生し、その分子雲の中心部がつぶされて、少なくとも1万近い星団が一斉に誕生する。そうした現象をスターバースト・シンドロームと呼び、その一連の流れについて分かりやすく説明されている。

「アフガン地震、2000人死亡」

本日の東京新聞朝刊に、アフガニスタン西部のヘラート州で地震が発生し、2000人超が亡くなったとの記事が掲載されていた。アフガニスタンはアルプス・ヒマラヤ造山帯に位置している。インドオーストラリアプレートとユーラシアプレートが衝突する境界の変動帯である。また、同志社大学の調査資料によると、大きめのactive fault(活断層)がヘラート州を貫いていることがわかる。

イスラム教原理主義のタリバン政権は世界的に評判がよろしくないが、こういう災害時の時こそ、イスラム教の「六信五行」にある助け合いの精神を発揮し、災害救助を主導してほしいと思う。

「晴美フラッグ ファミリー層流入」

本日の東京新聞朝刊に、東京五輪の選手村の跡地にファミリー層が流入してきたとの記事が掲載されていた。地理Bや地理探求で学ぶ「ジェントリフィケーション」の典型的な例である。港湾施設や倉庫しかなかった晴美埠頭を再開発したことで、中間層〜富裕層が転入してきたのだ。「ジェントリフィケーション」は、イギリスにおいて環境悪化の影響で都心から転出していたジェントルマンが再転入したことに由来する。