明日から聖学院大学というところへ図書館司書教諭講習に出掛ける。大学で学ぶというのは久しぶり(いや初めてなのではないか?)なので楽しみだ。しかし夏休みの大半が講習で潰れてしまうのは痛い。せっかくの機会なので授業受けながらいい刺激をもらいたい。
『祈りと願いの私学教育』
川端幹雄『祈りと願いの私学教育』(チクマ秀版社)を読む。
著者は淑徳与野高校の校長を経て、埼玉私学教育研究所長、埼玉県私学中高協会の理事を務める、埼玉の私学関係者界隈には有名な人物だ。前半部は過去半生の回顧録となっており、組合対策等の思い出など読むところはない。ただ後半部、第三章では「仏教の教えと祈り」と題され、学校教育の中に仏教教育を現実的にどのように生かしていくのかという論が展開されており、なかなか面白かった。筆者は学校教育における仏教を次のように簡潔に定義する。
仏教主義学校に集うものは感謝と奉仕と信頼の輪で結ばれた学校を創り育ててゆくわけですが、これを支える思想が「共生思想」です。共生とは共存でも併存でもなく、また協調でも妥協でもありません。お互いに異なるもの、さらにいえば相対立するものさえもが、相互に必要とし合っているという真実に気付き、自分を活かし、他者も積極的に活かして生きる思想です。
この点をどのように現実の学校現場で具現化させていくのか、なかなか興味深いところである。拝外主義が横行する世間で、異物である他者を認める教育がどのように実現されるのであろうか。
『大学教授になる方法 実践編』
鷲田小彌太『大学教授になる方法 実践編』(青弓社)を読む。
まだ大学「冬の時代」を迎える直前に書かれた本なので,大学倒産の危機感は薄いが、重箱の隅をつつくような論文しか書けない、いや書いてもいない教授という地位を批判的に見たものだ。しかし、暴露本的な要素を宣伝文句にしただけで、中身はほとんどない。
『竹取物語』
星新一訳『竹取物語』(角川文庫)を読む。
星新一氏の代名詞ともなったショートショート風な文体で竹取を訳すことで,かぐや姫の世界が持つ神秘さがより際立つ感じがした。
『日本が読める国道16号』
西村晃『日本が読める国道16号』(双葉社)を読む。
これまた少々古い本であるが,16号沿線は団塊と団塊ジュニアをピンポイントに狙って開発されているということを実証的に説明するものだ。私自身16号から入ってすぐのところに住んでおり,特に春日部ロビンソンの成功譚が興味深かった。

