大隅紀和『教師とワープロ』(黎明書房 1984)を読む。
学校に数十万円もするワープロが入り始めた20年前の本で、ワープロと教育の関わりについて予見を交えながら論じている。まだ5インチフロッピーが全盛の頃で、現在からすると的外れな意見が多いのだが、どんなにニューメディアが増えても授業はプリントをベースにして行われるだろうという予想は2005年現在あたっている。また1984年の時点で、マッキントッシュが教育界にイノベーションをもたらすだろうと予測しているのは炯眼に値する。
車上荒し
今日幸手の武道館で車上荒しに遭った。練習が終わって、9時半頃、駐車場に戻ってみると助手席側のガラスを全部割られていた。先月購入したばかりで3回しか着ていないスーツとカバンを持っていかれた。カバンには半年しか使っていない携帯電話やUSBメモリーも入っており、何とも嫌な気分だ。
犯人よ、早く警察に出頭しろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
『中国行きのスロウ・ボート』
村上春樹『中国行きのスロウ・ボート』(中央公論社 1983)を読む。
純文学の雰囲気が漂う、著者の初の短編集である。現実世界の消費社会システムにすっかり組み込まれてしまった「僕」の、現実に対する違和感や人生に対する不安感がテーマとなっている。しかし、その言葉になりにくい「僕」の「嘔吐」にも近い違和感を強調するあまり、一般の読者にはほとんど理解不能なほど難解なプロットになってしまっているのが残念だ。
『一般教養のための音楽』
短かった夏休みも明日で終わりだ。ここ一週間ほど家で心身をとことん休めたが、明後日より普通に仕事が始まる。
先日より電子キーボードを購入して楽譜とにらめっこしながら「メヌエット」の練習をしている。およそ絵にならない光景が繰り広げられているわけだが、本人はいたって真面目である。しかし、家族の評判はすこぶる悪い。
林幸光『一般教養のための音楽』(音楽之友社 1969)を読む。
音階や和音の成立の歴史について丁寧に解説されており、へ理屈好きには興味深い内容となっている。ヨーロッパでは長音階と短音階の使い分けが普及してから管弦楽が発達したと著者は述べるが、その見解は奥が深い。
『東京大学物語』
『まじかる☆タルるートくん』などの作品で知られ、テレビにもよく出ている漫画家江川達也氏に最近興味を覚え、深夜に妻と二人で、近所の国道16号沿いの漫画喫茶に出掛けた。
「漫画喫茶」の看板が掛けられているが漫画はあまりなく、パソコンや衛星放送、プレイステーション、ビリヤードなど暇つぶしの機器が所狭くならんでいた。冷房ガンガンの寒い個室の中で、2時間近く『東京大学物語』という漫画を読んできた。とある函館の偏差値の高い高校が舞台で、東大合格を人生の至上目標とする受験生村上直樹くんが、過剰なストレスのため、自意識の世界で繰り広げられる恋愛と妄想に振り回され、現実感がゆがんでいく様子がリアルに展開されていた。
あいにく第3巻までしか読むことができなかったが、漫画ならではの読者の予想を常に裏切るストーリーにはまってしまった。何とか時間をやり繰りして全巻読破してみたい。

