本日の東京新聞朝刊に、台湾有事を想定し自衛隊と米軍が共同作戦を展開する計画を練っているとの記事が掲載されていた。その際は台湾から宮古島・沖縄本島を経て奄美大島までの南西諸島に分散して、弾薬や燃料などの補給体制が築かれるようだ。「補給路を断つ」のが戦争のセオリーなので、台湾で中国で米国が衝突した場合、真っ先に南西諸島が狙われることを想定に置いた計画であることは間違いない。
また、米国には、大統領の支持率が下がると、大義名分を翳(かざ)した戦争を引き起こし、支持率上昇につなげるという伝統的な政治戦略がある。ここ数ヶ月のバイデン大統領の支持率の低下を見ると、人権を盾にした軍事圧力を掛けていき、共和党のお株を奪うような対中強硬路線を突き進むことは容易に想像できる。
こうした状況を考えると、日本は香港や台湾、新疆ウイグル自治区での人権弾圧にきちんと批判をしつつも、北京五輪に全面的に協力して中国側の面子を立てるような懐の深い外交を行なっていく必要がある。果たしてそうした強(したた)かな政治家が今の国会にいるのであろうか。