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『不安定を生きる若者たち』

乾彰夫『不安定を生きる若者たち:日英比較 フリーター・ニート・失業』(大月書店,2006)をパラっと読む。
日本で「ニート」というと、「就業意識のない、豊かさに甘えた若者たち」といったマイナスなレッテルを貼られるが、1990年代後半から2000年代前半にかけての就職氷河期で、就労意欲があっても働けない、職業訓練も受けられない若者の実態を炙り出している。

ちょうど私自身が1990年代後半の学卒の若者世代にあたる。就職できないのは自分の責任だと自己責任論が跋扈し、働いていないのは怠けだという意識がまだ強かった時代である。著者は「労働市場の変容や雇用システム(や福祉国家)の再編成によって引き起こされたもの」であり、就職氷河期世代の若者に責任を帰する論調を明確に否定している。