原田宗典『はたらく青年』(中央公論社,1994)を読む。
いま箱根駅伝で早稲田大学の選手で山登りの5区で先頭の中央大学の学生を抜きかけているところである。
作者も早稲田大学出身で、学生時代のアルバイトにまつわるはちゃめちゃエピソードが綴られている。その中で下落合の学徒援護会の話が面白かった。作者の学生時代は黒板に白墨で条件が書かれており、番号を控えて受付へ申請する形式であったようだ。日雇いでその日の仕事が紹介され、昼過ぎに行くと「残り物」といった内容が多かったとのこと。
私の学生時代には、「内外学生センター」というのが正式名称であったが、当時でも「学徒」と言い慣わしていた。懐が寂しくなると、下落合まで行ってその日の昼からの仕事を探していた。私の頃は、黒板ではなく、朝の受付時間開始と同時に、職員の方が掲示板に紙を掲示していった記憶がある。そこで、張り出された途端にめぼしいものを見つけ、すぐ傍に並んだ公衆電話にダッシュした思い出がある。什器の搬入など時給の良いバイトはすぐに埋まり、午後に行くとヤマザキパンやサカイ引越センターなどしか残っていなくて、気乗りしないまま申し込んだ記憶もある。
