昨日に続いて、本日も5時間近くかけて、ダニエル・キイス『24人のビリー・ミリガン〔下〕:ある多重人格者の記録』(早川書房 1992)を読んだ。
集中して読まないと、話の脈絡と膨大な登場人物(人格)が整理できないと思って一気に読んだ。上下巻合わせて大きく3部で構成され、第1部はビリー・ミリガンが逮捕され、アセンズ精神衛生センターに移送されるまでが描かれる。第2部は大変長く、統合されたビリー・ミリガンが生まれた間もない頃から逮捕されるまでの22年間の過去半生が大変緻密に語られる。途中、上等のSF小説を読んでいるような気になってきた。そして、第3部では地元のメディアや政治家の批判によって、重警備の精神病院をたらい回しされ、またアセンズに戻ってくるまでが描かれる。
読後、ビリー・ミリガン氏のその後のアセンズ病院での治療や、重警備の精神病院での経験が描かれた続編があると知って早速ネットで注文した。すぐに読まないと今作の「記憶が失われて」しまいそうだから。