本日の東京新聞朝刊より。
菅首相は「日本は緊張を高める行為に強く反対している」と強調し、「力や威圧によらず、国際法に基づく紛争の平和的解決に向けて努力することが重要だ」と指摘している。ここまでは良い。しかし、返す刀で日本とベトナムは防衛装備品と技術移転に関する協定に実質合意し、防衛強力の拡大で一致している。「威圧によらず」という言葉と「防衛協力」は矛盾しないのだろうか。
これから日本との経済的交流が増えていくだろうと予想されるベトナムとの首脳会談で、国際問題や経済問題で意見を交わすというのは、東南アジアを重視する日本政府の姿勢が伝わるナイスな判断である。しかし、米国の片棒を担ぐような防衛協力は、却って東南アジア情勢を複雑化させるだけである。