地上波で放映された、中田秀夫監督、松嶋菜々子・真田広之主演『リング』(1998 東宝)を観た。
鈴木光司原作の『リング』『らせん』『ループ』の一連の小説が好きだったので、自分自身の世界観を壊したくなく敢えて避けてきた映画である。
原作の不気味な世界を求めてしまうと幻滅であろうが、原作と設定から大きく異なっており、全く別の映画として楽しむことができた。
「幽霊の正体見たり枯れ尾花」と、薄気味悪く思ったものも、その正体を知れば怖くも何ともないという意味のことわざがある。この映画も、もどかしいカメラアングルと不気味な不協和音が続く前半は「頭身の毛も太る」ほどなのだが、後半正体が分かるにつれてどんどん恐怖が薄れていく。
そもそも「近代科学」の発展自体、自然の脅威や異世界の闇が照らされ、全てが説明可能となっていくことで安心を得るプロセスであった。言っていることがよく分からないが。。。。。疲れているな。