『春さきの風』

職場の同僚に薦められて、中野重治『春さきの風』を読んだ。
1928年3月15日の治安維持法に基づく日本共産党一斉検挙の事件を扱った小説である。検挙された夫婦の赤ん坊が留置所で役人から無作法に扱われ、医者の検診もないままに亡くなってしまう話である。職場の同僚がちょうど亡くなった赤ん坊が従兄弟にあたるということで、小説という形をとっているが、ほぼ事実に基づく話とのこと。
当時の共産党員の先行き見えない実態がよく伝わってきた。

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