『飛行機は世界を変えた』

大谷内一夫『飛行機は世界を変えた』(岩波ジュニア新書 1990)を読む。
タイトルにある通り、20世紀以降の飛行機の発展は戦争や経済を大きく変えることとなった。1903年にライト兄弟の初飛行以来、第一次世界大戦開始の1914年8月までに作られた飛行機は、合計1万機程度だった。これに対し、大戦中に作られた飛行機の合計は役17万7000機である。1914年当時の軍用機は時速80から120キロ程度、運用高度は3000mくらいだった。大戦末期の戦闘機は時速200キロ、運用高度は6000mになっていた。戦争は開発技術の試験を兼ねるので、一気に性能が向上していくこととなった。

また、1969年にブラジルの国営航空機メーカーとして誕生したエンブラエル社は、現在ボーイングに次ぐシェアを占めている。ネットニュースによると、バイオジェット燃料や電動小型航空機の開発も手がけているとのこと。ブラジルの工業発展の中で捉えておきたい。