「サムスン『世襲廃止』宣言」

本日の東京新聞夕刊に、韓国の財閥を代表するサムスン電子が世襲をやめると表明したとの記事が掲載されていた。
ちょっと今日は3年生の登校日で疲れが出たせいもあり、教科書の文言そのままの解説でご勘弁頂きたい。

韓国では1960年代から、経済の近代化に必要な外貨を獲得するために、輸出産業のための工業団地を造成し、安価な労働力を利用して輸出用の繊維や雑貨などの軽工業製品を生産するようになった。1973年からは重化学工業の発展をめざすようになり、製鉄・造船・石油化学・自動車などの大規模な工場が次々と建設された。重化学工業の成功をはじめとする高度経済成長の達成は漢江の奇跡とよばれ、この過程で財閥とよばれる企業グループへの経済力の集中が進んだ。(帝国書院『新詳地理B』)

上記を読んで頂ければ分かるが、財閥が朝鮮戦争後の韓国の経済成長の屋台骨を支えてきた。歴代の韓国政権も財閥と蜜月な関係を保ち、財閥と軍事政権が一体となって、韓国は現在の先進工業国の地位を占めるようになった。現在の文在寅政権は財閥との関係を見つめ直すことを掲げていることもあり、韓国の経済が大きく変貌するきっかけとなるのであろう。