『殺人鬼』

綾辻行人『殺人鬼』(角川文庫 1996)を一気に読む。
1990年に刊行された本の文庫化である。文庫本の裏表紙に、スプラッターホラーと紹介されていた。スプラッター小説そのもので、腕が引きちぎられる際の恐怖の心理や、目玉に錐が突き立てられる狂気を余す所なく描かれていた。最後はミステリー仕立てであったが、中盤までの殺人描写はあまりに生々しく、好みの分かれる所だろう。