龍山康朗『たっちんの気象転結:これであなたもお天気雑学博士!』(梓書院 2005)を読む。
著者は気象予報士で、RKB毎日放送のアナウンサーとして活躍されている。本書では、2002年4月から2年間にかけて、毎週毎日新聞西武本社版に連載されたコラムが掲載されている。
「女心と秋の空」を偏西風から説明したり、「天高く馬肥ゆる秋」を空気の乾燥から解説するなど、気象に詳しくない新聞読者にも分かりやすく、気象の面白さを伝えている。
エルニーニョとはスペイン語で「神の子」という意味で、クリスマスの頃、南米ペルー沖の海水温が上がって魚が取れなくなるので、漁民にとっては神の恵みで休めるとしてこの名がつきました。
また、黄砂の増加は地球温暖化による黄土高原の砂漠の拡大が原因であるという話や、紫外線が強い時期は植物が紫色に染まるなど、興味深い話も多かった。