遠山啓『遠山啓のコペルニクスからニュートンまで』(太郎次郎社 1985)を読む。著者は1944年から1969年までの25年間、東京工業大学で数学教育に携わってきた。市民のための数学教育という立場から、数学のための数学ではなく、物理学や天文学を理解するために発展してきた数学に焦点をあてている。ガリレイの地動説やニュートン力学、相対性理論などは、それ以前の三角関数や微分積分などの発展がなければ発見されなかったと言っても良い。
大変丁寧な解説で、「f(x)=y」であらわされる関数そのものの意味をしっかりと理解することができた。