『JOKER』

久しぶりに、春日部イオンまで映画を観に行った。自分のための映画を観るなんて何ヶ月ぶりであろうか。作品は、トッド・フィリップス脚本・監督、ホアキン・フェニックス主演『JOKER』(2019 米)である。
『バットマン』を観たことがなかったので、純粋にオリジナル・ストーリーとして画面に釘付けとなった。

日本でも最近話題になる「無敵の人(家族や仕事、財産など、失うものが何もないので、犯罪を犯して一般の人を巻き込むことにさほど抵抗を感じない人)」による殺害事件をテーマとしており、米国の分断された社会が露わになる。また、貧困や銃、統合失調症など、一筋縄では片付かない問題も呈され、究極の社会派映画ともなっている。

喜劇や妄想といった二面性のある要素に彩られているので、喜劇を通して米国の抱える格差を訴えた内容だとも、全てが主人公の妄想であったとも言える。こういう趣旨の映画だと断言できない。