阿部亮『NGO世界一周!』(扶桑社新書 2011)を読む。
ラジオCMで「10,20,30…」と大声で連呼していた某法律事務所の元代表の著者が,若い頃の世界旅行の体験と,ボランティア活動について心を込めて語る。「世界一周!」とあるが,あまり海外事情や自然には触れられておらず,現地の人との交流を通して自分の価値観や世界観が変わったことに紙幅が費やされる。事務所の宣伝用の本かと思いながらページを捲っていったが,東日本大震災における支援の継続のあり方など,実践と提言を交えて語る。
ネットで調べたところ,現在では自ら阿部亮財団を立ち上げ,世界の貧困地域に学校や医療施設を作る運動を展開している。一途な人柄が伝わってくる。