酒井順子『地震と独身』(新潮文庫 2014)を読む。
東日本大震災では家族の絆がクローズアップされたが、20代30代の独身がどのように震災を受け止め行動したのか、著者自身が東北地方を数年かけて回ったルポルタージュとなっている。いたずらに「独身者だから〜」といった単純なカテゴライズをすることなく、震災を機に自分を見つめ直し、そこから転職をする人、結婚に踏み切る人、離婚してしまう人など、様々な震災の受け止め方を丁寧に取材している。
私もそうだが、震災を自分の人生の中でどう位置付けるかは、人それぞれであり、その判断はその人の生き方そのものであり、尊重していきたい。