本日の東京新聞夕刊に掲載されていた、最近心を開ける彼氏に出会ったというタレントの春香クリスティーンさんのコラムの一節が印象に残った。恋愛相手の対応を待つ時間をあれこれ思うというのは、和歌の遣り取りで気持ちを高め合っていた平安時代の貴族と変わらない感覚である。
私はほとんどLINEはやらないのでよく分からないが、いつでもどこでも気軽に連絡が取れるツールなのに、相手が気付くまでの時間を大切にしたいというのは、一見矛盾しているように思う。しかし、コミュニケーションの手段が手紙から、固定電話、携帯電話、メール、さらにはSNSと格段に進化しても、心の中での自分や相手との対話が大切なのである。
本当の恋愛もいいものなのかなと。「LINEの画面が『既読』の印にならない…」。長い人生を考えれば本当にどうでもいいことではあります。目の前の画面が「既読」の印にならないからと、ずっと画面を見つめてしまうのも無駄な時間です。この間に新聞を読めばもっと世界が広がるのに…。でも実はこの「既読」を待つ時間も人生の財産なのだと思います。