伊藤純・伊藤真『宋姉妹:中国を支配した華麗なる一族』(角川文庫 1995)を読む。
夏の最後を飾るに相応しい一冊であった。
孫文の妻で、その後、中華人民共和国名誉国家主席となった宋慶齢と、蒋介石の妻で、台湾の中華民国総統夫人になり、2003年に米国でなくなった宋美齢の二人の姉妹を中心に、「宋王朝」と呼ばれた家族の生き様が戦前戦後を通して描かれる。
戦前の国共合作や西安事件の裏話や、米国の中国外交の対応、国共内戦と国際政治など、昨日の深夜に読んだ現代中国史の部分を補って余りある内容であった。中国史を学ぶ高校生に是非薦めたい本である。
『宋姉妹』
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