『悪魔が来たりて笛を吹く』

徒然なるままに日暮らし記簿戸に向かひて

昨日5時間かけて一気に横溝正史『悪魔が来たりて笛を吹く』(角川文庫)を読んだ。
血縁関係が複雑な物語設定で、その関係を頭の中で暗唱しながら読んでいったのでかなり疲れた。坂口安吾の『不連続殺人事件』もそうであったが、戦争でばらばらになった家族・縁者をめぐる1950年代の小説というのは今読み返すと大変面白い。かつては地縁・血縁関係が「現実」であったのだが、核家族が徹底化した現在ではそれが「虚構」になってしまう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください