『けちゃっぷ』

第45回文藝賞受賞作、喜多ふあり『けちゃっぷ』(河出書房新社 2008)を読む。
ケータイのブログでしか会話できない引きこもりの女性と、ブログのコメントで知り合った「空気読み過ぎ」な男子大学生の奇妙なやり取りの小説である。
主人公の女性がケータイ片手にブログに妄想やら感想、欲求を実況生中継で書き込んでいくことでコミュニケーションをとるという設定の実験的な内容である。現実世界に対応できずネットに依存していく若者や、不安定な人間関係などがストーリーの背景となっているのだが、話の展開にすっと入り込むことができなかった。

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