本日の東京新聞朝刊に、中国の全国人民代表者大会(全人代)の模様が報じられていた。
全人代は1年に1度、10日間ほど開催され、国家主席などの国家の中枢や、首相・外相といった内閣、国の方向性などを決定する中国の最高議決機関とされている。ただし、中国は共産党しか認められていないため、実質は与党の共産党だけで運営される国会である。実態は5年に1度開催される中国共産党大会で決定したことの追認機関にすぎない。
ただし、一応は人民代表者が一堂に会した会議なので、共産党大会よりも明確な方針が提示される。共産主義は「資本や財産をみんなで共有する平等な社会体制」で「生産力が高度に発達して、各人は能力に応じて働き、必要に応じて分配を受けることができる人類史の発展の最終段階」である。その共産国家で管理が強まるというのは、100年前から繰り返されてきた、20世紀最大の疑問である。