広末涼子『広末』(角川書店 1999)を読む。
雑誌の連載だろうか、高校3年生から大学1年生にかけて、マスコミでワイワイ騒がれながらも、仕事や勉強に真摯に取り組む彼女の本音が綴られている。高校時代の仲間と大騒ぎしたり、大学の友人の恋愛話の相談に乗ったり、世間のイメージとのギャップに悩んだりと、10代最後の2年間を過ごす等身大の著者の心の裡が語られる。ちょうど当時のラジオを聴いているような感覚である。
文章力や自己分析を含め、彼女の才能の片鱗を感じる一冊であった。
広末が入学に伴う「留年者在庫一掃セール」の煽りを受けて卒業した身としては、彼女に足を向けて寝ることはできなかった。彼女がCMを担当したimodeの操作する様子や、映画『鉄道員』の撮影など、当時バタバタしていた頃の雰囲気が思い出された。
そういえば、1999年の入学式は、まだ仕事が始まってなかったので、ビラまきに行ったんだっけ。
本を読んでる。デカルトとか…なんて言うと、なんだ堅そーと思うかもしれないけれど、けっこうあの人、夢や希望を与えてくれる。哲学用語ばかりじゃないので、ニーチェやカントよりずっとわかりやすい。