日別アーカイブ: 2022年12月1日

『爆笑問題のニッポンの教養』

太田光、田中裕二、長谷部恭男『爆笑問題のニッポンの教養:みんなの憲法入門 憲法学』(講談社 2008)を読む。
爆笑問題の二人が大学の研究室を訪れ、率直な疑問をぶつけるNHK総合のテレビ番組の内容をまとめた本である。そのため、日本国憲法の内容に関する本ではなく、憲法学とは何ぞやというテーマで3人のやりとりが展開される。最後に長谷部さんは次のように述べる。

教科書的な言い方をいたしますと、「国の政治根本的な仕組みを定めているのが憲法である」ということなんですけれども、比較不可能な価値観が対立し、競合するような世界観なり人生観を持った人々が、どうやって公平に社会生活を営んで暮らしていけるのか。それを支える仕組みはなんなのかを考えるのが、憲法学という学問だということかなと思います。

長谷部さんは、宗教に基づく対立や戦争は終わることがないという前提に立って、宗教の是非に関わらず必要な警察や消防、教育、医療、福祉といった公平に提供していかなければならない社会の仕組みを作っていくのが憲法学だと述べる。そして、数学や自然科学と違って根本的に進化していく学問ではなく、環境の変化や人々の生活や暮らしぶりの変化などに合わせて、その都度考えていくことだと結論づける。

「盛り土に囲まれる住宅地」

本日の東京新聞夕刊で、千葉県野田市に点在する、盛り土に囲まれた低地に建てられた住宅が浸水被害に巻き込まれるとの報道があった。記事中の地図の地名を見ると、越谷や松伏と千葉県を結ぶ野田橋を渡った先である。あのあたりの川沿いは結構凸凹な地形となっている。

私が自転車を購入したスポーツ自転車専門店があり、地図の周辺は自転車で走りこんだところである。江戸川は利根川と分岐する関宿城付近で流量を調整することができ、上流から下流までほぼほぼ直線で、さらに堤防も整備されているので、周辺で降った雨は比較的江戸川に流れ込みやすいため、内水氾濫が起きにくい場所である。ただし、記事にもある通り、低地に溜まった水の排水管が詰まってしまっては元も子もない。

20、30年前まで、獨協大学周辺は浸水被害の多い地域であった。付近を流れる毛長川や綾瀬川自体が氾濫してしまい、内水氾濫を起こしてしまいがちであった。記事にも全国に多数とあるが、埼玉県東南部の越谷、草加、八潮、吉川、三郷地域の方が危ない。自治体のハザードマップで家や職場、学校の被害予想を確認しておきたい。

]]>

「環境悪化止まらず」

本日の東京新聞夕刊に、ブラジルアマゾン川流域の熱帯雨林とオーストラリア北東部のグレートバリアリーフの破壊が止まらないとの報告が掲載されていた。

ブラジルでは家畜飼料として高値で輸出される大豆などの畑や牛の放牧地を開墾したり、資源開発のために、1年間で東京都の5倍の大きさの森林が伐採されている。また、オーストラリアでは地球温暖化の影響で海水温が上昇しており、サンゴが死滅し白化が進んでいる。

ブラジルの熱帯雨林もオーストラリアのサンゴ礁も、どちらも光合成によって二酸化炭素を吸って酸素を吐き出す、「地球の肺」の役割を果たしている。ブラジルの方は政策によって抑えることができそうだが、オーストラリアは太平洋域の海水温の上昇なので、一政府としての方策は限られる。

]]>