月別アーカイブ: 2021年5月

「対立拍車 中豪」

4月中旬より体調のバランスを崩しておりました。少し心身とも休めたので、世界地理の補足ニュースのアップを再開します。

本日の東京新聞の記事より。
中国とオーストラリアが貿易をめぐって対立が継続しているとの内容である。オーストラリアは鉄鉱石や石炭といったエネルギー資源に恵まれている。
ちなみに統計によると2019年現在、鉄鉱石の埋蔵量は第1位がオーストラリアで230億トン、第2位がブラジルの150億トン、第3位がロシアの140億トン、第4で中国の69億トンとなっており、生産や輸出でもオーストラリアとブラジルが第1位と2位を占める。但し、鉄鉱石の輸入データを見ると、第1位が中国の1069百万トン、第2位が日本で120百万トン、第3位が韓国の75百万トンで、中国の輸入量が世界の7割ほどとなっている。
また、石炭も中国が生産と輸入で世界第1位となっている。世界生産量の55パーセントを占めているが、同じく世界全体の輸入量の2割を中国が占めている。

こうした数字をみると、中国がオーストラリアから輸入を制限されているという状況は極めて重い。3月にバイデン大統領が呼びかけた、「Quad(クアッド)」と呼ばれる「自由で開かれたインド太平洋」構想に関わる日米豪印4カ国の戦略的同盟が、中国包囲網を後押ししている。

この問題は、トランプ大統領時代に引き金が引かれた米中貿易問題が、オーストラリアへ飛び火したとみてよいだろう。そのうち、日中貿易や中印貿易にも影響を及ぼしていくだろう。バイデン大統領の「お節介な(民主党的な)」世界戦略に注目していきたい。

『最新 47都道府県うんちく事典』

八幡和郎『最新 47都道府県うんちく事典:県の由来からお国自慢まで』(PHP文庫 2009)を読む。
著者は日本史と日本地理を専門とした作家・評論家で、1871年の廃藩置県から5年後の1876年にほぼ現在の47都道府県に落ち着いた経緯を丁寧に説明している。また、観光地や出身の有名人なども取り上げられており、気軽に読める本となっている。また、この手の本にありがちな参考文献の寄せ集め的な無個性な内容ではなく、著者の思いや主観がかなり色濃く書かれており、飽きることがなかった。
参考になったところを少し。

三多摩というのは、武蔵国に東西南北の多摩郡があったうち、いまの中央線沿線にあたる東多摩郡だけを23区に入れて、残りを総称したものだ。

三洋電機の下請け工場などが多い大泉町は外国人比率16%で全国1位。

埼玉県の東部に、岩槻という雛人形などで有名な城下町がある。もともと大岡藩二万石の城下町で、いまでは人口11万人の都市だが、埼玉県庁は本来はこの町に置かれるはずだった。埼玉県という名前もこの岩槻が埼玉郡に属するのでつけられたものだ。ところが、いざとなると岩槻市内には県庁にあてることが出来るような適当な建物がなかった。そこで、宿場町だった浦和に急遽顕県庁が置かれることになった。そして、この埼玉県が河越県と合併して成立したのが現在の埼玉県ということになる。県域は武蔵国の北半分で、埼玉とは先多摩から来ている。

走りに走った200km !!

ゴールデンウィークの最中、小学校6年生の長男と、4年生の次男と一緒に茨城県ひたちなか市まで自転車で冒険旅行に出かけました。目的地はひたちなか市にあるYouTuberが足繁く通うゲームセンターだったのですが、自宅からひたちなかまで片道100kmの道のりでした。長男はジャイアントのクロスバイクでしたが、次男はブリジストンのシュラインという鉄のクロスバイクもどきです。13kgもある自転車でよくも200kmを走り抜いたものです。しかもリュックサックにはたっぷりのトレカの束と充電器込みのSwitchまで入っているのに。

自転車は家を出た瞬間から楽しめるスポーツですが、長距離ライドとなると、家を一歩出たらもう冒険が始まっていきます。車や他のスポーツでは味わえない自転車の醍醐味です。

グーグルマップで歩行者でルート検索をすると、裏道や田んぼ道などなかなか乙なルートを示してくるので、大人も道中を堪能することができました。

それにしても改めて子ども体力や疲労の回復ぶりにびっくりした2日間でした。限界近くまで走ることで、まさに一皮剥けた成長を見守ることができたように感じます。

『ヒマラヤに学校をつくる』

吉岡大祐『ヒマラヤに学校をつくる:カネなしコネなしの僕と、見捨てられた子どもたちの挑戦』(旬報社 2018)をパラパラと読む。
鍼灸学校を卒業し、20代前半でネパールに渡り、わずか3年後に小学校建設にまで漕ぎ着けた奮闘記である。国連の活動のように短期間で作っておしまいではなく、著者はネパールに渡って20年以上、ずっとネパールのヒマラヤ小学校の運営に関わり、貧困や差別と向き合っている。

「ザ・課題図書」といった雰囲気なのだが、著者自身の体験と費やした時間の重さを感じる内容となっている。