伊坂幸太郎『死神の精度』(文藝春秋 2005)を読む。
月別アーカイブ: 2020年2月
『世界の美しい本』
海野弘解説・監修『世界の美しい本』(パイ・インターナショナル 2016)をパラパラと眺める。ヨーロッパの7、8世紀の中世の写本から、15世紀の初期の印刷本、それ以降のカラー印刷や字体について写真入りで解説されている。
19世紀イギリスで装飾芸術の近代化をなし得たウィリアム・モリスは、本を建築に例えている。美しい本とは、美しいデザインを持ったものであり、本は文化の基本設計図の役割を果たすとしている。
デジタル書籍が当たり前になる中で、本を並べて部屋のアクセントにするなど、本自体の持つ美しさを再発見することも大切である。
『黒板アート甲子園作品集』
日学株式会社総監修『黒板アート甲子園作品集:高校生たちの消えない想い』(日東書院 2018)を眺める。
2018年時点で4回目を迎える黒板をキャンバスにした作品が250点以上も掲載されている。筆やねりけしを用いたテクニックなども紹介され、これから作品を制作する生徒にとっても分かりやすいものになっている。濃緑色の背景に教室内に固定された黒板という制約を上手く生かした作品が目を引く。
『日本の最も美しい図書館』
立野井一恵『日本の最も美しい図書館』(エクスナレッジ 2015)を読む。
アーチ曲線を大胆に用いた多摩美術大学図書館や、ギリシャ神殿のような大阪府立中之島図書館、斬新な丸窓の金沢海みらい図書館など、日本各地の40余りの図書館の外観や内観の写真が掲載されている。どの図書館も「無駄」なスペースや吹き抜けの空間が取られており、すこし歪で多様な人間性を反映したようなデザインとなっている。
『写真で見る環境問題』
長谷川三雄『写真で見る環境問題』(成文堂 2001)を読む。
著者は国士舘大学政経学部の教授で、学会の紀要で発表された内容を取りまとめたような体裁で、ドイツやオーストリア、ベルギー、八丈島、三富新田、足尾銅山など、ヨーロッパと日本の各地で進む環境行政の現在を追う。