日本SAQ協会監修『SAQトレーニング:スポーツ・パフォーマンスが劇的に向上する』(ベースボール・マガジン社 2007)を読む。
SAQとは基礎的なトレーニングの要素をスピード(Speed)、アジリティ(Agility)、クイックネス(Quickness)の3つに分類したそれぞれの頭文字である。
スピードとは、トップスピードを指し、陸上競技の100mのように直接的な動きの場面で発揮される。アジリティとは、敏捷性のことで、サッカーやバスケットボール、テニスなど、素早い方向転換や切り返し、左右や後方への早い移動を指す。クイックネスとは、素早さのことで、静止状態からの速い反応と動作を指し、野球の盗塁のように最初の数歩をいかに無駄なく、スムーズに加速をするかという動きのことである。
それぞれの項目について連続写真とDVD映像で分かりやすく説明されている。競技の前のアップもただ息を上げれば良いというものではなく、正しい目的とやり方があるということがきちんと理解できた。他にダイナミックストレッチや体幹トレーニングも紹介されており、運動競技の指導者の必読書と言っても良いだろう。