日別アーカイブ: 2018年1月26日

『「東大国語」入試問題で鍛える! 齋藤孝の 読むチカラ』

齋藤孝『「東大国語」入試問題で鍛える! 齋藤孝の 読むチカラ』(宝島社 2004)を半分ほど読む。
タイトルそのまま、著者が感銘を受けた東大の現代文を取り上げ、前半はその狙いについて解読し、後半は実際の入試問題の解説となっている。
個人個人の主観と主観が重なるグレーゾーンのことを「間主観性」というが、東大の現代文はその間主観性に客観性を求め、なおかつ間主観性を踏まえて受験生個人の人生経験を表現させるという、東大のポリシーが反映されている。
著者は次のように述べる。

東大の入試問題では、ギリギリまで間主観性を追い込み、共通理解を抽出し、再構築することが求められています。考え抜き、最終的なところまで追い込んで行って、「この辺が妥当だろう」というところに行きつくわけです。東大入試の問題は、考え抜くと、正解にたどり着くという良問なのです。