月別アーカイブ: 2017年7月

『ものぐさ精神分析』

岸田秀『ものぐさ精神分析』(中公文庫 1982)をパラパラと読む。
1973年から1980年にかけて「現代思想」や「ユリイカ」などの雑誌に掲載された内容を集めたものである。60年の反安保闘争や連合赤軍事件三菱重工爆破事件やアラブの日本赤軍の行動などを、日本人の精神病理に根ざしたものだと分析する。
疲れもあってか、よく理解できなかった。

『中学受験の失敗学』

瀬川松子『中学受験の失敗学:志望校全滅には理由がある』(光文社新書 2008)を読む。
中学受験に際し、「子どもの学力に見合わない志望校を掲げ、塾や家庭教師に費やした時間が勉強した時間だという勘違いのもと、どこまでも暴走を続けてしまう親」をツカレ親と称し、自らの経験に照らし、受験に失敗する事例を分析している。
あくまで自らの家庭教師体験を敷衍して論じているだけで、あまり内容はなかった。

日本橋の景観改善へ 首都高地下化を国・都が検討

本日の東京新聞夕刊に、首都高都心環状線の一部を地下に移設することにより、1603年に架けられ、五街道の起点となった日本橋(現在の石造アーチ橋は1911年に建造)の景観を取り戻すプロジェクトが緒に就いたとの記事が掲載されていた。

テレビやネットニュースでも日本「橋」ばかりがクローズアップされているが、江戸時代から庶民に親しまれてきた日本橋「川」が都心の風景の中に復活することの方が喜ばしい。建造物ばかりでなく、憩いの場としての日本橋川も整備されることを期待したい。

『なぜ「よい子」が爆発するのか』

村山士郎『なぜ「よい子」が爆発するのか』(大月書店 2000)をパラパラと読む。
「人を殺してみたい願望」を実行に移した少年犯罪の実例を取り上げ、競争社会や母親を中心とした家族の圧力を分析し、引いては、そうした犯罪の温床となってきた社会の病理に言及している。
そうした育児や教育の問題への根本的な解決策として、学校化しがちな親子関係の改善や、子どもとの共感関係の構築、基本的な生活習慣の確立や豊かな遊び体験の提供などが挙げられているのだが、新聞の特集記事にありがちな教科書的なまとめ方で、いまいち面白くなかった。

『空想法律読本』

空想科学研究所客員研究員『空想法律読本』(メディアファクトリー 2001)を手に取る。
ウルトラマンや仮面ライダー、地蔵人間キカイダー、マジンガーZなどの空想上のテレビヒーローが、現実世界で物語通りに敵をやっつけた場合の法的手続きや、巨大ロボットが街中を歩いた場合の道路交通法上の扱いなど、まあどうでもいいようなバカバカしい内容を真面目に解説している。
一昔前に流行ったシリーズものであるが、心の余裕があまりないせいか、一ページもまともに読むことができず、パラパラとページを繰っただけだった。