第124回直木賞受賞作、山本文緒『プラナリア』(文藝春秋 2000)を読む。
表題作の他、1999年から2000年にかけて雑誌に掲載された『ネイキッド』『どこかではないここ』『囚われ人のジレンマ』『あいあるあした』の4編が収められている。
仕事に追われている普段なら、「女性特有の身体感覚に根ざした日常生活への違和感など分かるか!」と受け入れを拒否しそうだが、精神的に余裕があるためか、素直に作品世界に世界に没入することができた。
一つひとつの作品はそれぞれ別個の物語なのだが、群像劇のように5編の作品が重なりあっているようにも読める。ちょうど山手線の駅のようにそれぞれ雰囲気の異なる作品が繋がっているとでも言えば良いだろうか。
『プラナリア』
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