安倍晋三『美しい国へ』(文春新書 2006)を読む。
内閣総理大臣に就任する直前の内閣官房長官時代の著書である。ずいぶん本棚の肥やしとなっていたが、10年後の検証という意味を込めて手に取ってみた。
政治家が書く本なので、取り巻きのブレーンが執筆しているのであろうが、ことごとく当時良しとした政治の方向性がことごとく外れている。10年前に大絶賛していたイギリスの教育改革は最悪の結末を迎えているし、少子化は全く改善の余地がなく、日本とアジアの関係についても何ら進展がない。
安倍総理と日本会議のメンバーたちは、現状の分析は鋭いが、イデオロギーが前面に出すぎて冷静に将来を占う力には疑問符が付きまとう。
『美しい国へ』
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