長友佑都『上昇思考:幸せを感じるために大切なこと』(角川書店 2012)を読む。
セリエAのインテルナツィオナーレ・ミラノに在籍する、「世界一のサイドバック」である長友選手が、中学生高校生向けに、夢や努力、スポーツマンシップ、日本と海外の違いについて語る。
「メンタルコントロール」「ポジティブシンキング」「感謝の心」「出会い、運命、意志」「コミュニケーション」「夢を叶えるということ」の6章で構成され、一流のプレーヤーであると同時に一流の人間を目指している長友の思いがよく伝わってくる内容であった。
と同時に、読んでいるこちらがくやしくなるほど、長友選手の人間的な魅力や可能性に引き込まれてしまう。
日別アーカイブ: 2015年2月18日
宮崎駿、語る
以下、メーリングリストより転載します。
TBSラジオ『荒川強啓デイ・キャッチ!』で16日、宮崎駿監督が発言しています。以下にまとめると、
★安倍首相に対して/
「世界的な無秩序がこれからさらに起こってくると思うんです。そういうときに、安倍さんの言っていることはシンプルすぎる。そういう懸念は僕はもっています」「(安倍首相は)もう少し腹になんか複雑なものをかかえて、何かをやらないと……。そのとき、平和憲法がとても役に立つんですよ。俺たちはこの憲法を守らなきゃいけないんでね、そっちにいきたくてもいけないんですってね」「(『永遠の0』を例に)それ(美化するの)がいちばん楽なんです。そうやって総括してしまうのが。そうすると、そこからいつまでたっても抜けだせないですね。自分たちの歴史に対するものの見方もそこから抜け出せないです。もうナルシシズムなんですよ」
★そして、2013年発行のスタジオジブリの小冊子「熱風」7月号では/
「憲法を変えることについては、反対に決まっています。選挙をやれば得票率も投票率も低い、そういう政府がどさくさに紛れて、思いつきのような方法で憲法を変えようなんて、もってのほかです。本当にそう思います」「政府のトップや政党のトップたちの歴史感覚のなさや定見のなさには、呆れるばかりです。考えの足りない人間が憲法なんかいじらないほうがいい。本当に勉強しないで、ちょこちょこっと考えて思いついたことや、耳に心地よいことしか言わない奴の話だけを聞いて方針を決めているんですから」「それで国際的な舞台に出してみたら、総スカンを食って慌てて、村山談話を基本的には尊重する、みたいなことを言う、まったく。基本的に、って何でしょうか。おまえはそれを全否定してたんじゃないのか?と思います。きっとアベノミクスも早晩ダメになりますから」
★慰安婦問題や領土問題にも踏み込んでいます/
「(戦前の日本は)悪かったんですよ。それは認めなきゃダメです。慰安婦の問題も、それぞれの民族の誇りの問題だから、きちんと謝罪してちゃんと賠償すべきです。領土問題は、半分に分けるか、あるいは、両方で管理しましょう、という提案をする。この問題はどんなに揉めても、国際司法裁判所に提訴しても収まるはずがありません。かつて日本が膨張したように、膨張する国もあります。でも、その度に戦争をするわけにはいかない。そんなことよりも、今は、日本の産業構造を変えていこうというまじめな取り組みをすべきだと本当に思いますよ。こんな原発だらけの国で戦争なんかできっこないじゃないですか」「ものの見方が全然変わってたんです。経済とか社会とかいろんなものを抜きに飛行機を語るのはくだらないと。(中略)でも、相変わらずバカがいっぱい出てきて、零戦がどうのこうのって幻影を撒き散らしたりね。戦艦大和もそうです。負けた戦争なのに」(ロッキング・オン「CUT」13年9月号)