月別アーカイブ: 2014年8月

『イタリア讃歌 手作り熟年の旅』

高田信也『イタリア讃歌 手作り熟年の旅』(文藝春秋 1995)を読む。
自治省に入り、財務局指導課長や島根県副知事、自治大学校副校長などを歴任した著者が、60代後半に入って始めた手作り海外旅行の旅行記である。夫婦でホテルや切符の手配をしながら、32日間にわたってミラノ、ヴェローナ、ヴェネツィア、フィレンチェ、ローマ、ナポリと回った体験がまとめられている。先日読んだ貧乏旅行記ではなく、熟年ならではの余裕で、3つ星以上のホテル生活を満喫しながら、美術館や博物館、土産物屋をじっくりと味わいながら逍遙する。
美術作品や食事の蘊蓄は読み流したが、パスポートを紛失したり、今夜泊まるホテルが見つからなかったりと、行き当たりばったりの個人旅行につきもののハプニングの方は面白かった。

地誌学 第1課題

 地誌学は,特定の場所や地表についての地理学的研究であり,空間的・地域的な特殊理法を見出そうとする科学である。その研究方法には以下の5項目があげられる。
1)分布図の作成と計量的な検討 人口分布図や水田率の分布図,地形図などを用いて,特定の場所での事象や分布を計量的に検討し,空間的・地域的に認識すること。
2)地域の類型と区分 Christallerの「中心地理論」など,同質地域や結節地域,総合地域など,地理的事象の場所的なまとまりを見出し,地域を設定し,地域に区分すること。
3)地域の構造 Köppenの気候区分やBurgessの同心円理論など,地域の内部構造を,地域を構成する諸要素や諸因子の組み合わせによって明らかにすること。
4)地域の連関 Isardの経済的結合関係の計量化など,地域を構成する諸要素が,相互に連関している状況を明らかにすること。
5)地域の形成 地域が形成され,推移していく歴史的過程や背景を明らかにすること。

【東南Asia・南Asia】
 India南部は安定陸隗に属するが,東南Asiaの東縁の環太平洋造山帯や,NepalからPakistanまでのAlps=Himaraya造山帯は,新期造山帯に属し,1991年のPinatubo火山噴火や,2004年のSumatra沖地震に代表されるように,地震・火山活動の活発な地域である。また,海岸部にはMangroveが広がり,1960年代以降,河口部の巨大Deltaの大半も水田開発が行われている。気候的には,大半がmonsoonのある熱帯雨林気候となっており,雨期を有効に活用した浮稲や棚田などの稲作が人々の生活を支えていた。しかし,近年地球規模の温暖化やIndonesiaの熱帯雨林破壊の影響のためか,monsoonの時期や地域のズレが目立つようになり,El Niñoなどの異常気象の引き金になっているとの指摘もある。
 元々,この地域は古くから民族移動が多い地域であった。しかし,19世紀以降,綿花やCoffee,砂糖黍,天然ゴムなどの商品作物の強制栽培地として欧米諸国による植民地化が進んだ。戦後,宗主国が民族や宗教,言語の分布を無視して国境を策定したため,欧米からの独立戦争終結と合わせて,国内の民族・宗教紛争が頻発することになった。印パ戦争やCambodia,Vietnam,東Timorでの内戦の結果,多くの難民が生まれ,民族や宗教が一段と多様化することになった。
 1990年代後半には,東南Asia10カ国がASEANを作り域内の経済・社会分野の相互協力を進めている。また1985年には,南Asia7カ国がSAARCを発足させ,域内の経済成長と国民生活の向上を目指した協調関係構築している。戦時中は日本の軍事支配下に置かれたが,大戦以降,JICAやODA,NGOによる技術援助や社会援助,開発支援が功を奏し,日本との経済的連携は緊密なものとなっている。

【西Asia・北Africa】
 西AsiaはArab Plateに,北AfricaはAfrica Plateにのる安定陸隗だが,TurkeyからAfghanistanに至る地帯はAlps=Himaraya造山帯に属し,地震・火山活動の活発な地域である。地域一帯全て砂漠気候に属し,古くからOasisを中心に湧水や地下水を利用して灌漑農業が発達した地域でもある。Nile川やTigris/Euphrates川では,Egypt文明やMesopotamia文明が栄え,7世紀にはIslām教が誕生した地である。8世紀には西Asiaから北AfricaにまたがってIslām教徒の大帝国がつくられ,Silk Roadを通して,文明の十字路の役割を果たした。20世紀に入り,石油や天然ガスが開発されたが,欧米の石油資本が潤うだけであった。戦後,OPECやOAPECで各国が結束し,産油国資本となったが,石油Monocultureから脱却できず,独裁政権によって格差や貧困が拡大し,現在では全ての国が穀物輸入国に転じている。
 連合赤軍によるTel Aviv空港乱射事件がArab諸国から英雄視されるなど,親日感情を持つ人が多い地域である。日本は石油全輸入量の90%をこの地域に依存している。

【中・南Africa】
 Africa大陸東部は大陥没地帯があり,火山・地震が多い地域である。Congo盆地南側から大陸南端まで標高1000m以上の盆地となっている。また,赤道を通るCongo盆地は熱帯雨林気候で,その周辺はSavanna気候,以降南に下るに連れて,Steppe気候,砂漠気候,大陸南端は地中海性気候と帯状の気候区分が見られる。
 様々な風土病でも知られ,Tsetse蠅を媒介したTrypanosoma症やmalariaなどが猛威をふるっている。現在,LiberiaやSierra LeoneではEbola出血熱の拡大が懸念されている。
 CassavaやBanana,モロコシ,ヤムイモなどが主食作物であるが,植民地支配の影響が強く,Cacao豆やCoffee,落花生などの輸出作物,また鉱物資源が各国の経済を支えている。
 1960年を境に多くの国が独立を果たしたが,国政を担う近代的民族国家の建設は,政治的にも経済的にも難しく,社会主義の方向性も模索され,国境策定や資源を巡り激しい内戦や民族紛争が続いている。

ウルトラマンフェスティバル2014

家族を連れて、池袋サンシャインで催されている「ウルトラマンフェスティバル2014」に出かけた。
特に下の子がウルトラマンに熱を上げているので、大はしゃぎの大興奮であった。

ここ数年、たまごっちやらトミカやら、子どもの興味のブームに赴くままに、家族連れの芋洗いイベントに参加している。
8月に入って最初の日曜日だったためか、会場はごった返しであった。

それでも、ウルトラマンタロウやカネゴン、エレキングなど、昔懐かしいキャラクターに出会うことができて、親の私も満足であった。家族5人での写真撮影の後に、ウルトラマンギンガに握手してもらった。子どもだけかと思っていたところに、突然おじさんの私にも手を出されたのでビックリであった。思わずこちらは両手を差し出して敬いの握手をした。心持ち光栄な気がした。

 

 

 

帰りは、せっかくの都心まで出たので、ついでにTBSの赤坂サカスに展示してあるウルトラマンの塑像を観に行った。
10年くらい前に都心を散歩していた際、不意に出会った2体のウルトラマンは、首をもたげて視界に入れるほどデカかったという印象が残っている。しかし、今回、改めてじっくりと向き合ったのだが、建物裏にぽかんと放置してされているような寂しい佇まいであった。
ウルトラマンキングに叱られそうだが、胸を張り上げる得意のポーズが、ソビエト社会主義共和国連邦が崩壊した後のレーニン像を想起させる。

 

『ウルトラマンギンガ』

9ff60

ここ3、4ヶ月、下の子どもがウルトラマンにハマっている。
昨年放映された再放送らしいが、ちょうど抱き合わせのおもちゃも値ごろ感が出てくる時期でちょうどよい。
最新作の「ウルトラマンギンガ」は、円谷プロダクション創立50周年の記念作品となっており、スーパー戦隊シリーズの『ゴーカイジャー』と同じく、歴代のウルトラマンや怪獣に自在に変身することができる。ウルトラマンセブンやウルトラマンタロウなども登場して、親世代や祖父母世代も一緒に楽しむ作品となっている。また、オープニングの主題歌はアルフィーの高見沢俊彦さんが担当しており、これまた、1980年代後半に流行った、アイドルが歌うアニメの主題歌のような、アップテンポのカッコイイ曲に仕上がっている。

しかし、子どもの頃にウルトラ怪獣スタンプで集めていたガッツ星人やイカルス星人がペラペラと日本語を話すシーンには幻滅してしまう。ウルトラマンも怪獣もただ黙々と自分に課せられた仕事を黙って全うする姿が格好良かったのに。。。日本人の労働に対する意識の変化が、子ども向けのヒーローにも反映されてしまうのであろうか。

杉戸アグリパーク

久しぶりの休みとなったので、子ども3人を連れて、近所の杉戸アグリパークに出かけた。
パパは折り畳み自転車、上の子はローラースケート、真ん中の子は最近補助輪なしで乗れるようになった自転車で、下の子は子供用の玩具バイクで、施設内のサイクリングコースを走った。ちょっとした昔のアニメ『マッハGoGoGo』状態であった。
クソ暑い中、2時間ほど居ただけで汗だくのバテバテになってしまった。