高田信也『イタリア讃歌 手作り熟年の旅』(文藝春秋 1995)を読む。
自治省に入り、財務局指導課長や島根県副知事、自治大学校副校長などを歴任した著者が、60代後半に入って始めた手作り海外旅行の旅行記である。夫婦でホテルや切符の手配をしながら、32日間にわたってミラノ、ヴェローナ、ヴェネツィア、フィレンチェ、ローマ、ナポリと回った体験がまとめられている。先日読んだ貧乏旅行記ではなく、熟年ならではの余裕で、3つ星以上のホテル生活を満喫しながら、美術館や博物館、土産物屋をじっくりと味わいながら逍遙する。
美術作品や食事の蘊蓄は読み流したが、パスポートを紛失したり、今夜泊まるホテルが見つからなかったりと、行き当たりばったりの個人旅行につきもののハプニングの方は面白かった。
『イタリア讃歌 手作り熟年の旅』
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