大変丁寧な作りのパンフレットであった。手の込んだパンフレット構成を通して、大学自体の緻密な運営も垣間見えてくるようだった。
1925年に設立された帝国女子医学専門学校、1926年に設置された帝国女子医学専門学校薬学科と帝国女子医学専門学校付属看護婦養成所、1941年に設立された帝国女子理学専門学校を母体とし、1950年に東邦大学としてスタートしている。現在も東京都大田区の大森キャンパスに医学部と看護学部が置かれ、千葉県習志野キャンパスに、薬学部と、化学科と生物学科、生物分子科学科、物理学科、情報科学科、生命圏環境科学科の6学科からなる理学部が置かれている。
大変分かりやすいパンフレットで、医学部も含め全学部学科において、学生の声やカリキュラム、授業時間割、研究室紹介、将来の進路や資格、付属病院との連携について触れられており、大学生活の様子がよく分かる構成になっている。
また、学生納付金もしっかりと明示されているのだが、実習や研究授業が多い学部のみなので、学費は高めである。
月別アーカイブ: 2013年2月
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デモの情報
『ゴースト・ライト』
パンフレット研究:秋田大学
戦前の師範学校と日本で官立唯一であった鉱山専門学校が合併し国立大学に変身した、典型的な「駅弁大学」である。1970年に医学部が設置され、1988年には教育学部が教育文化学部に、鉱山学部が工学資源学部に改組されている。
パンフレットをじっくり読んだのだが、不思議と全く心に残らない。「駅弁大学」+「医学部」の特徴でもあるのか、学部ごとにキャンパスが分断され、医学部独自の教育方針のためか、学部を越えた教養教育体制も取られず、挙げ句の果てには同窓会も学部ごとに設置されている。また、地域性もあるためか、あまり他県から入学する生徒も少なく、閉鎖的な雰囲気が否めない。
「世界に飛躍する医療人」「国際交流に貢献する人材の育成」といったキャッチフレーズが完全に浮いてしまっている。しかし、どの学部学科も5倍近い倍率があり、一定程度のレベルは保っているのであろう。評価は分かれるであろうが、当たり前のことを当たり前にやっている国立大学なのであろう。