合格アプローチ編集長 千葉義夫『少子化で伸びる学校:開智中高一貫部の挑戦』(グローバル教育出版 2006)を読む。
埼玉県さいたま市岩槻区で開校10年目を迎える私立の開智中高一貫部の教育内容の紹介である。おそらくは説明会などで販売・配布しているのであろう。受験生の保護者に向けた学校の宣伝本といった内容である。
開智中高一貫部は「創造型・発信型の心豊かな国際的リーダーを育成する」という教育理念を掲げ、既存の私立高校の経営を引き継ぎ、1997年に開校された新しい学校である。そのため、進学実績のみならず、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力を高めることに主眼を置き、学問に対する意欲や国際性、人間性も涵養する教育内容を備え、熱意溢れる教員と共に作り上げている学校であると鼻息が荒い。特にカリキュラムにおいては「フィールドワーク」と「探求テーマ」を取り入れ、創造性・表現力を高めることを重視している。東大京大早慶などの難関大学突破に向けた予備校要らずの進学補習の充実だけでなく、実際に森の中や磯辺に赴き、各自の体験を踏まえた問題意識を5年間かけて追求し、企業や英国の大学にまで行って議論を展開し、学園祭で発表するといったアメリカの私立学校のような教育である。ちょうど、悪名高い「総合的な学習の時間」を先取りするような教育であり、20世紀のアメリカのジョン・デューイの「問題解決学習」やジェローム・ブルーナーの「発見学習」といった進歩主義的な教育課程を現代風にアレンジしたような趣だ。
□ 開智学園 中高一貫部□
ここしばらく疲れが澱のように溜まっている。自分ではあまり意識できていないので危険である。明日はゆっくりと休みたい。先程、お風呂の中で、三島由紀夫の『仮面の告白』を数ページ読んだが、明日はゆっくりと布団の中で読書三昧といきたいものだ。休日に朝寝坊をして布団の中でまどろみながら読書をするというのが何よりの贅沢のように感じる。
時・人・会議・金・掃除・注意・鍵締め・指導・指導・指導 瑣事に追われし 高校教諭 睡眠怠惰求めに ひた走る